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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)2032号・昭44年(借チ)2039号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔主文〕 1 藤田実及び藤田むらが石川文吉に対し別紙目録(一)記載の建物及び同目録(二)記載の土地賃借権を代金二五四万円で売り渡すことを命ずる。

2 藤田実が前項の代金のうち一六九万円、藤田むらが前項の代金のうち八五万円の支払を受けるのと引換えに、(一)藤田実及び藤田むらは、石川文吉に対し、前項の建物につき所有権移転登記手続をし、(二)藤田むらは、石川文吉に対し、同建物の明渡をせよ。

3 石川文吉は、第二項の所有権移転登記手続の履行と引換に、藤田実に対し、第一項の代金のうち一六九万円、藤田むらに対し、同代金のうち八五万円の支払をせよ。

〔決定理由〕(甲事件申立の要旨)

1 藤田実及び藤田むらは、相手方から、別紙目録(二)記載の土地47.37平方米(以下本件土地という。)を非堅固建物所有の目的で賃借中にして、同地上に同目録(一)記載の建物(以上本件建物という。)を所有している。

2 藤田実及び藤田むらは、本件建物及び本件土地賃借権を東京都豊島区池袋五丁目三三一番地日下部満助に譲渡したいが、借地権譲渡につき相手方の承諾が得られないので、賃貸人の承諾に代わる許可の裁判を求める。

(決定理由)

1 本件の資料によれば、甲事件の申立の要旨として掲げた1の事実が認められるので、甲事件の申立は適法である。

2 よつて、乙事件について考える。鑑定委員会は、本件建物の復成現価を九万円、本件土地の3.3平方米当りの価格を建付地減価率五%とした上二八万五、〇〇〇円、本件土地の借地権割合は一般取引の場合は七〇%であるが、賃貸人買受の点を考慮し、右割合を六〇%とした上、本件建物及び本件土地賃借権の買受価格を合計二五四万円と評価し、その旨の意見書を提出した、右意見は相当であると認める、本件資料によれば、本件土地は、亡藤田周作が相手方から賃借し、同地上に本件建物を所有していたものにして、同人の死亡により、その子である藤田実と妻である藤田むらにおいて共同相続し、藤田むらにおいて本件建物を占有していることが認められるので、右代金債権は、相続分に応じ、藤田実が三分の二に当る一六九万円(万円未満四捨五入)、藤田むらが三分の一に当る八五万円(万円未満四捨五入)を取得することとなる。本件の資料によれば、買受人石川文吉において右代金の支払を拒みうる事実は認められないので、代金の支払義務と本件建物所有権移転登記手続義務及び本件建物明渡義務とは同時履行の関係にある。(小山俊彦)

目録

(一) 東京都豊島区池袋五丁目三三一番地

家屋番号 甲三三一番四

木造ルーフィング葺平家建店舗

床面積 29.75平方米(9坪)

(二) 土地賃貸借契約

1 当事者

賃貸人 石川文吉

賃借人 藤田実、藤田むら

2 借地

東京都豊島区池袋本町二丁目三三一番五

宅地191.63平方米

(57坪九合七勺)

のうち47.37平方米

(14坪三合三勺)

3 契約の目的

非堅固建物所有

4 期間

昭和六一年八月三一日まで

5 賃料

昭和四一年九月一日以降月三、〇四五円

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